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よくある質問: Blog2

マニラ賃貸市場では2025年、何が起きているのか?

  • bedandgoinc
  • 7月22日
  • 読了時間: 5分

Date: July 22,2025


マニラ不動産戦略を左右する5つの重要な要因


現在のマニラ賃貸市場は、まさに「再調整の時期」を迎えています。経済の回復、政策金利の安定、そしてデベロッパーたちのポストコロナ需要への対応により、借り手と投資家の双方に新たなチャンスとリスクが交錯しています。2025年第3四半期時点で、市場は依然として活発ですが、これまで以上に鋭い戦略、明確な洞察、そしてタイミングの見極めが求められています。


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こちらが、2025年のマニラ不動産・賃貸市場の展望を形成する5つの主要要因です:


1. 空室率は依然として高水準 —— しかし流れは変わりつつある


2025年中頃のColliers(コリアーズ)およびLeechiuのレポートによると、マカティ、オルティガス、BGCの一部にある高層コンドミニアムでは、空室率が16.5%〜17.8%の間で推移しています。これは過去の水準と比較して依然として高い数値ですが、2024年初頭と比べるとわずかに改善傾向にあります。


一方で、第2四半期から第3四半期にかけて、外国人専門職の復帰、海外フィリピン人労働者(OFW)による賃貸投資、そしてコリビングや短期賃貸への関心の高まりにより、借主の動きが活発化しています。


インサイト: 供給過剰を受けて、家主は現在、より柔軟な契約条件や初期費用の軽減といった対策を講じています。借主にとっては好条件の市場ですが、投資家にとっても割安な物件を長期運用目的で取得する好機です。


2. 金利は安定 —— 今は購入すべき?それとも待つべき?


フィリピン中央銀行(BSP)は、2023年後半から現在(2025年7月)まで、政策金利を6.5%に据え置いており、利下げの発表はまだありません。この高金利は住宅ローンを検討する一部の購入希望者の動きを抑制していますが、その結果、若手社会人やスタートアップ従業員を中心に、賃貸市場への需要が高まっているのです。


戦略のヒント: 手元資金に余裕のある投資家は、物件価格が低下している今こそが購入と賃貸運用のチャンスです。一方で、ローン利用を前提とする投資家は、インフレが落ち着けば2025年後半に利下げの可能性もあるため、もう少し様子を見る選択肢も検討できます。


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3. 都市への人口流入とインフラ整備が新たな賃貸ホットスポットを形成

メトロマニラは引き続き、周辺州からの求職者や学生を惹きつけており、その傾向はますます強まっています。加えて、MRT-7、メトロマニラ地下鉄、BGC-オルティガス連結道路といった公共インフラプロジェクトの進行が、賃貸需要のエリア分布に明確な影響を与え始めています。


その結果、ケソン市、マンダルーヨン、パサイなどの地域では、マカティのような中心業務地区(CBD)と比較して手頃な家賃と交通利便性の向上により、借り手からの注目度が高まっています。


注目エリア: 2025年後半に向けて、イーストウッドシティ、ベイエリア、バーティスノース、アラネタシティなどが、賃貸収益性の高い新興エリアとして注目を集めています。


4. 物流業の成長が周辺エリアの住宅需要に波及


2025年も引き続き、物流・倉庫業の急成長が続いており、カビテ、ラグナ、ブラカンなどでは、産業用不動産の賃料が前年比30%以上の上昇を記録しています。大手企業による倉庫拡張が進むなか、現場で働く人々が近隣で手頃な住まいを求める動きが加速しています。


住宅市場への影響: これまで商業エリアとして認識されていた郊外地域では、開発業者や大家が物流業従事者とその家族をターゲットにした中価格帯の住宅供給にシフトしており、新たな居住需要が生まれています。


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5. マニラ vs 東南アジア地域:依然として競争力あり、しかし課題も残る


ジャカルタ、バンコク、ホーチミンといった他のASEAN都市と比べても、マニラの賃貸・購入価格は依然として魅力的です。特にマカティ、タギッグ、ベイエリアなどでは、6〜7%の表面利回りが見込める物件も存在し、利回り重視の投資家にとっては引き続き注目エリアとなっています。


しかしながら、煩雑な行政手続き、所有権移転の遅延、不透明な外国人所有権に関するルールなどが、海外投資家の参入意欲を鈍らせているのも事実です。政府は現在、土地登記のデジタル化や譲渡税申告の簡素化を進めており、前向きな兆しも見えていますが、完全な実施にはまだ時間がかかると見られています。


地域的な視点: マニラは今なお、高利回りを求める投資家にとって有力な選択肢ですが、より投資家に優しい近隣諸国との競争に勝つためには、改革のスピードが求められます。


結論:2025年は、知識と戦略を持つ者にとってのチャンスの年


2025年中盤現在、マニラの賃貸市場は**「過剰供給」と「需要急増」が混在する繊細なバランス**の中にあります。インフラ整備、安定した人口増加、経済回復が、これまで注目されなかったエリアに新たな命を吹き込んでいます。また、BSP(フィリピン中央銀行)の政策金利など、金融政策の動きも賃貸市場の動向に影響を与えています。


2025年の注目ポイント:


  • 借主向け: 今こそ、家賃交渉や柔軟な契約条件を引き出す絶好のタイミング。

  • 投資家向け: 交通インフラに近いエリア、郊外の成長ゾーン、割安な物件に注目し、高い賃貸需要を見込める場所に焦点を。

  • 開発業者向け: コリビング、ミッドマーケット層、物流エリア近接住宅といった新たなニーズに合わせた商品企画が鍵。


2025年後半のマニラ市場には、慎重ながらも大きな上昇ポテンシャルが存在しています。ただし、それを掴むには、トレンドへの敏感さ、タイミングの見極め、そして入居者の動向への深い理解が欠かせません。


もはやマニラ不動産市場は、「立地」だけで語れる時代ではありません。洞察力、戦略性、スピードが成功のカギとなる時代が始まっています。


出典:

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